デジタルノギスのすすめ|バイク整備に1本持っておくと便利です
Z900RSのカスタムや整備をしていると、意外と出番が多いのがデジタルノギスです。
ボルト交換時に、今付いているボルトの径や長さを測れれば、ネットで同じ規格の物を探すことができますし、カラーや端子のサイズ確認も同様です。
また、クラッチワイヤーの遊び調整など、自分で出来る簡単な整備にも出番があるため1本もっておくと便利です。
この記事ではZ900RSで実際に使いながら、デジタルノギスの使い道を紹介していきます。
プラスチック製のデジタルノギスがおすすめ
ノギスには、大きく分けてステンレス製の物とプラスチック製のものがあります。

まずは、それぞれの違いを簡単に比較してみましょう。
| ステンレス製 | プラスチック製 | |
|---|---|---|
| 精度 | 高い | 簡易測定向き |
| 重量 | やや重い | 軽い |
| 傷つけにくさ | △ | ◎ |
| 価格 | やや高め | 安いものが多い |
| バイク整備 | 精密な測定向き | 日常的なサイズ確認に便利 |
ステンレス製のノギスは、測定精度が高いため、物作りや精度が求められる場面に向いています。
一方で、金属製なので測定する物によっては傷を付けやすいのが難点です。
バイク整備でボルト径やカラーのサイズ、クラッチワイヤーの遊びなどを確認する程度であれば、プラスチック製でも十分です。

アナログタイプよりも、測定値がそのまま画面に表示されるデジタルノギスの方が簡単に使えます。
ゼロリセットもボタンひとつでできるため、初めてノギスを使う人にもおすすめです。
価格も安いものが多いため、工具箱に1本あると便利です。僕が実際に使用しているのはこちら。

以前はアストロのデジタルノギスを使用していましたが、現在はこちらを使用しています。
測定精度はアストロのデジタルノギスが±0.3mmなのに対し、こちらは±0.2mmで、以前使っていたものより誤差が小さく、測定値も安定しています。
また、ディスプレイが大きく数値を確認しやすいうえ、スライドの動きもなめらかで、ストレスなく使えるのでおすすめです。

デジタルノギスの使い方・測り方
デジタルノギスは、測る場所に合わせて測定部分を使い分けます。
基本的には、測定前にジョウを閉じて「ZERO」ボタンを押し、表示を0.00mmに合わせてから使用します。
外径や厚みを測る

ボルトの径やパイプの外径、カラーの厚みなどを測るときは、下側の大きなジョウで測定物を挟みます。
強く挟みすぎず、測定物に軽く当てた状態で表示された数値を確認します。
内径を測る

穴やパイプの内径を測るときは、上側の小さなジョウを使用します。
穴の中にジョウを入れて広げ、両側に軽く当たったところで数値を確認します。
深さを測る

ノギス後端から伸びるデプスバーを使えば、穴や段差などの深さを測ることもできます。
測定面にノギス本体をしっかり当て、デプスバーを底まで伸ばして測定します。
段差を測る


デプスバーが便利すぎてこちらはほとんど使いませんが、ここで段差を測ることも可能です。
Z900RSで実際に測ってみた
今回は、Z900RSのカスタムや整備で実際にノギスを使った場面を再現しながら、いくつか測ってみます。
ボルト交換用にボルトサイズを測る

フロントフェンダーアームに付いているボルトをチタンボルトへ交換するため、現在付いているボルトのサイズを測ってみます。
ネジ径を測る
まずはフロントフェンダーアームの上側2つのネジ径を測ります。

5.8mmなのでM6ボルトということがわかりました。
長さを測る
次に首下の長さを測ります。

首下を測ると約9.6mmでした。

市販されているボルトは10mm・15mm・20mmなど、キリのいい長さで販売されていることが多いため、交換用には長さ10mmのボルトを選びます。
ちなみにボルトの首下の長さは、このように測っています。

ヘッド径を測る
次はヘッド径を測ります。

ヘッド径は14.8mmでしたので、15mmの物を選びます。

ボルトヘッドの形状を変更する場合
交換するボルトの頭が収まるか確認するため、取り付け側のくぼみの内径も測っておくと安心です。
実際にフロントフェンダーアーム側も測ってみます。

くぼみの内径は16mmで、ヘッド径14.8mmのボルトを入れると片側の余裕は約0.6mmしかありません。
そのため、ボルト頭の形状を変更する場合でも、ヘッド径は15mm以下のものを選ぶ必要があることがわかりました。
必要な工具サイズを測る
ノギスがあれば、カスタムや整備で脱着予定のボルトやナットのサイズを、作業前に確認しておくことができます。

必要な工具のサイズが事前にわかれば、手持ちの工具で対応できるか、買い足しが必要かを確認できるのも便利です。
六角穴のサイズを測る
さきほどのフェンダーアームのボルト頭の六角穴のサイズも測っておきます。

六角穴の向かい合う面の幅を測ることで、何mmのヘックスレンチを使用するボルトなのか確認できます。
今回のボルトは約4.9mmだったため、5mmのヘックスレンチを使用するサイズだとわかります。
ソケットサイズを測る
例えば、このOVER Racingのステムボルト。
公式サイトを見ても、ボルトサイズ M26 P1.0としか記載されておらず、何mmのソケットで脱着するのかまではわかりません。

このような場合は、ボルト頭の向かい合う平らな面の幅(二面幅)をノギスで測ることで、必要なソケットサイズを確認できます。


32mmのような大きいサイズはほとんど使わないので、測ってみないとわからないですよね・・・
カラーや取り付け穴のサイズを測る

実際に、タンデムステー交換時にもノギスを使って、純正ボルトのカラー部や取り付け穴の径を測定しました。
サイズを測っておくことで、取り付け部分に合うカラーを探しやすくなります。
実際にノギスを使ってカラーや取り付け穴を測定した様子は、こちらの記事で紹介しています。
クラッチレバーの遊び量を測る

クラッチレバーの遊びを確認するときにも、ノギスがあると便利です。
レバーを軽く動かしたときの遊びでできる隙間を測ることで、規定範囲に収まっているか確認できます。

Z900RSのクラッチレバー側の遊び適正量は2mm~3mmです。
実際にノギスを使ってクラッチレバーの遊びを測定・調整した様子は、こちらの記事で紹介しています。
インナーサイレンサーのワンオフ依頼のサイズ確認で測る

ワンオフサイレンサーを製作したときにも、各部のサイズ確認にノギスを使用しました。
パイプ径や差し込み部分の寸法などを実際に測っておくことで、製作する部品のサイズを決めやすくなります。
実際にノギスを使って寸法を確認した様子は、こちらの記事で紹介しています。
バイク整備にデジタルノギスが1本あると便利
デジタルノギスは、バイク整備に必須の工具というわけではありません。
ただ、ボルトの径や長さ、カラーや取り付け穴のサイズ、必要な工具サイズなどを確認したい場面では、1本あるとかなり便利です。

実際に、「ボルトのサイズは?」「何ミリの工具が必要だろう?」とサイズを確認したくなる場面が意外とあります。
そのたびにノギスで実測できれば、交換用のボルトやパーツを探しやすくなり、購入時のサイズ間違いも減らせます。

クラッチレバーの遊びは確認する機会が多いから、ノギスを1本持っておくと便利だね!
高価なものを用意する必要はなく、今回紹介したようなプラスチック製のデジタルノギスでも、日常的なバイク整備やカスタムで使うには十分です。
自分でバイクを触る機会が多い方なら、工具箱に1本入れておくと何かと役立つ工具だと思います。

まとめ
今回は、バイク整備やカスタムでデジタルノギスが役立つ場面を、Z900RSで実際に測りながら紹介しました。
デジタルノギスがあれば、ボルトの径や長さ、カラーや取り付け穴のサイズ、必要な工具サイズなどをその場で確認できます。
また、クラッチレバーの遊び確認や、パーツ製作時の寸法確認などにも使えるため、自分でバイクを触る方なら1本持っておくと便利です。
以上、バイク整備で使えるデジタルノギスの紹介でした。






